

こんにちは、園尾です。
今回は、お家の床の傾きを補正するリフォームの実例を紹介します。
床の傾きが気になるというご相談をいただき、ビー玉を床に置くとコロコロ転がるような状態とのことでした。
床の傾きをレーザー水準器で確認したところ・・・
北面の床が沈んでおり、1階でMAX6cm、2階でMAX4cm程度の傾斜が見られました。
建物全体の補正となると、大掛かりな工事となり、費用もかさみます。
今回はなるべく費用を抑え、最小限の工事で出来る範囲での改善としました。
そこで今回は、最も傾きの大きいダイニングキッチンのみの工事としました。
床を撤去し、ジャッキアップにて傾き補正を行い、その上にある2階の洋室ごと持ち上げてしまおうというプランです。
工期は10日程度。キッチンが使えないという不便はありますが(大きな不便ですがこれだけはご勘弁…)、その他の日常生活には大きな影響なく工事が行えます。
それでは、いざ着工!
まずはダイニングキッチンの解体から。
キッチンは再利用するので慎重に取り外します。
床組と天井を撤去しジャッキアップ準備完了です。
解体後、いよいよジャッキアップです。
木の突っ張り棒と油圧ジャッキを要所にセッティング。
全体のバランスを見ながら慎重に、徐々に油圧ジャッキを効かせていきます。
「ミシミシッ」「ギギー」と音を立てながら家が持ち上がっていきます!!
基礎と土台の間にこれだけの隙間が出来ました。
今で約3cm、これだけ持ち上がっているということです。
隙間にパッキン材を挿入し、ジャッキを外して完了。
ジャッキアップ前と後の測定結果がこちらです。
床の傾斜が1階でMAX2.8cm、1階でMAX1.3cmまで改善しました。最大部分で家が5cmほど持ち上がっています!
完璧とまでいきませんが大幅に改善されました。
その後、基礎のさらなる沈下を抑えるためにコンクリートの耐圧盤を造成し補強。
1階の床は新たに水平に作り直します。
壁・天井の内装仕上げ、キッチンを復旧して完成です!
キッチンもせっかくなのでピッカピカに掃除しました。
ビー玉もコロコロ転がりません!
今まで開け閉めできなくなっていたドアや窓がスイスイと動くようになりました♪
「家でも持ち上げることができるんじゃのぉ、こんなによーなってビックリじゃ!」
お喜びの声もいただきました☻