

毎日ほんとに暑い日が続きますね・・・。35度なんて当たり前、一昔前とは比べ物にならないくらいの異常な暑さです。
ここのところ炎天下での作業が続き、少し夏バテ気味の園尾です。
近年の住宅では省エネルギー化が進み、断熱性能も高くなってきていますが、お家の中もやっぱり暑い・・・。エアコンなしでは日中は過ごせませんよね。
外の熱は床・壁・天井(屋根)から伝わって室内に侵入してきます。そこで、外気に面するこれらの箇所には断熱材と言われるものを挿入して外部からの熱を伝えにくくしています。断熱材の種類、厚さ、そして施工精度によって断熱性能は大きく変わります。
一般的に20年前の住宅と現在の住宅の断熱性能を比べると、厚さ相当でおおよそ2倍になっています。
ところで、お家の断熱性能が一番低いところ(外気の影響を最も受けやすいところ)はどこか知っていますか?
まあタイトルに書いてあるのでクイズにもなりませんが(笑)。そう、窓なんですよね。侵入してくる熱の約70%が窓からと言われています。
窓は光を取り入れるところですので断熱材を入れるわけにはいきませんし、厚さもない。ガラス以外のところは一般的にはアルミが使われていますが、これがまた熱を伝えやすい材質なんです。
サーモカメラで室内を撮影した写真です。窓の部分がオレンジから黄色で、熱を持っているのがよく分かります。
窓の断熱性能は一般的に、サッシ材質とガラス性能で決まります。
下記に一般的な仕様を紹介しています。それぞれ矢印が進むほど断熱性能が上がっていきます。
サッシ材質:アルミサッシ→アルミ樹脂複合サッシ→樹脂サッシ
フライパンや鍋で考えると分かりやすいです。熱を伝える部分にはアルミ、取っ手の部分には樹脂が使われているので熱くないですよね。
ガラス性能:普通ガラス → Low-Eガラス(ガラス表面に特殊な金属膜をコーティングしたガラス)
単板ガラス → ペアガラス(2重ガラス)→ トリプルガラス(3重ガラス)
中空層(ガラスとガラスの間の密閉層):乾燥空気 → アルゴンガス
ペアガラス、トリプルガラスは中空層が熱の出入りを防ぐ重要な役割を担っています。
広島あたりでは、20年前の住宅は、アルミサッシ・普通単板ガラスが一般的な仕様でした。
近年では、アルミ樹脂複合サッシ・Low-Eペアガラス(中空層:乾燥空気)程度が一般的となっています。
それでは、お住まいの窓の断熱性能をあげる方法をいくつかご紹介します。
・ガラスの交換(アタッチメント付ペアガラス):現状のサッシをそのまま利用し、ガラス部分のみをペアガラスにする方法です。
・内窓の取付:現状の窓の内側に樹脂製の窓を取付け2重窓にする方法です。
・窓の取り替え:外壁を切ってサッシを取り替えるカット工法と、現状のサッシ枠を包み込むように新たな窓を取り付けるカバー工法があります。
ご自身でもできるお手軽な方法として、断熱・遮熱カーテンを取り付けるのも効果があります。暑さ対策としては、よしず・すだれ・サンシェードなども有効ですよ。
住まいの暑さ対策の参考にしてみて下さい。
園尾